秘宝館八守時緒様SS依頼「……の生態観察」



 朝が来る。

 朝、起床するまでの眠りから目覚めるか目覚めないかのこのまどろみの時間は儚く、そして短い。そんな眠りの時間を楽しめるというのはとても心地よいものだ。

 そして起きた後には朝食にこんがり焼いた食パンとコーヒーをいただきながら新聞を読む。傍らにはマイワイフが微笑みながら笑っている。



 ゴツン!



 そう、ゴツンと塊のように固まった卵焼きを朝食に出してくるのも彼女のちょっとしたチャームポイント。




「起きんかこのバカモン!」


 そんな朝の第一声で起こされたボクはまどろみの夢の世界から現実の世界へと叩き起こされたのである。

「た、隊長~、そんな起こし方ってどうなんですか……そりゃあ、あなた、起きてくださいって優しく揺らされる事を希望したりは……しないですけど」

 いや、ヒゲがむさくるしい隊長にそんな起こされかたをされると一生の悪夢となるだろう。

「バカモン! 今何時だと思っている!!」

 朝から隊長のどなり声というのは目が覚めるがなんともはや……と思いつつも起き上がり時計を見る。

「いっ!? もう昼ですか?」

「いっではない! さっさと起床!! 今日の任務に出かけるぞ!」


「い、イエッサー!」


/*/



 外は相変わらずの雰囲気であった、政治不安……というか、このご時世、どうなるかわからないからか、なんとなく民の雰囲気も良くない。
 まぁ、灯火管制された街。軍人が歩いている街とくれば多少は民を刺激しないようにと考えていても活気があふれた街……とかになるわけではないのは当たり前である。

 最近はそんな情勢だからか、高級ホテルに泊まっている人間や怪しい動きをする人間などの調査任務が主な任務内容になっていた。


「それで、隊長。今日のターゲットはどんなヤツなんですか?」

「わからん。先ほど挙動不審であるという連絡が入ったらしい……それとヤツではなく、ガールだそうだ」


 女……か。スパイとかでも何でも、女の子が相手ならまだ、目の保養になるかなぁ……うちの部隊って男ばっかりで面白くないんだよなぁ……。


「いたな。ターゲットはあの金髪のお嬢さんだ」


 隊長の目線の先にはその言葉通りに金髪のお嬢さんがいた。キョロキョロと周りを見たり、物影に隠れたり……。

「なんというか、典型的な怪しい人……ですね」

「ああ」

 というか、怪しいを通り越してなんかかわいいぞ、あれは。慣れてないのか時折、つまずきそうになる事もあれば人にぶつかりそうにもなっているし……。

「んで、なにやっているんですか彼女?」

「さあなぁ……どうやら男を追いかけているらしいが」

「男……ですか?」

「ああ、そっちも外国人らしい」

 あ、こけた。



/*/*


「おかえりなさいませ」

 数日前から一人で泊っている男性のお客様が帰ってきた。お客様は部屋に戻る為か、エレベータへと向かおうとし、ふと気づいた方のようにこちらへと顔を向けた。

「ああ、すまない。夕食の予約は二人分を頼む」

「かしこまりました。」

 頭を下げている間にお客様はエレベータに乗り部屋に戻られた……ツインのお部屋を取られていたので少し不思議に思っていたが、そういうことなのだろう。

しかし、いつも見かける顔と違い少し楽しそうであった。普通の人が見たら気づかないほどのささやかな表情の変化であったが、ホテルマン一筋ウン十年の私の顔はごまかせない。きっと一緒に夕食を取られる方を今までずっと待っていたのであろう。

「いらっしゃいませ」

 同僚の声に入口を見ると一人の女性が中に入ってきた。女性は迷うことなくエレベータへと向かう。見た事のない顔なので昨日までの宿泊客ではない……。

「……なぁ、あれってさ」

 同僚の言葉に目で同意する。こんな時期にこのホテルを利用するとしたらよほどの富豪か、それともワケアリであろう。
もちろん当ホテルは施設もサービスも最高級である事を自負している。
お客様のプライバシーを侵害するような事はしない。

しかし、あのお客様は外人であるという事もあり、軍がマークしている。何かあれば知らせるようにと、言われていたが……。

「……」

 無言で同僚を見ると同僚も目で頷いていた。

お客様にせいいっぱいおもてなしを提供するのがホテルマンの勤めである。わざわざその理念を外すような事はするべきではないであろう。それにタイミング的にあのお客様のお連れであろう……。同僚もそう思ったらしい。

「……シェフに夕食の件を知らせておくか。最近は暇だとぼやいていたしな」

 同僚はそう言うと軽やかなステップで厨房へと向かって行った。


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「あ、出てきましたよ。どうやら出かけるようですね。あれ? さっき追いかけていた男も一緒だ」

「ん、ああ、男の方は数日前からホテルに泊まっているらしい」

 通信機で情報部と話をしている隊長が言った。

「よし、尾行するぞ。場合によっては応援を呼ぶかもしれん」

 隊長はそうは言ったがあんな素人風味なお嬢さん相手にそんな事なるかねぇ。

「……まぁ、任務は任務だ……」

 急に黙った隊長の目線の先ではお嬢さんと男が随分と親密に歩いていた。手を恋人繋ぎで繋いでいてなんとも微笑ましいというかなんというか……。
人が仕事しているのになんともラブラブな事で……。

「……なんというかハズレっぽいというか普通のカップルっぽいですよ……ほら、手ユラユラさせていますし……」

「うむ……まぁ、例えカップルだったとしても……疑いは晴れていないわけだからな……尾行を続けるぞ」

 隊長の顔が苦虫を噛みつぶすかのような顔をしている。まぁ、スパイどころか、普通のカップルだもんなぁ……それにしてもわざわざ外国にまで来ないといけないって事は許されない恋とかそういうのかなぁ。



 苦い顔の隊長と対照的にお嬢さんと男は周りも目を背けるほどのラブラブであった。必要以上に密接している。お嬢さんがそっと男の耳に話しかけると男が微笑む。なんともまぁ、あんなに密接して歩いてよく転ばないもんだ。

 あのお嬢さん、さっきはあんなにこけそうだったのにねぇ……というか、歩き慣れてないのか? いやまぁ、単純に男追いかけていたので慌ててこけそうになったのかもしれないけど……。

「……」

 隊長は相変わらず不機嫌そうである。そんな隊長と相変わらず対照的なお嬢さんと男。と思っていると男は急に裏路地へとお嬢さんの手を引っ張って行った。

「む……」

 尾行がバレた? 慌てて見える位置へと移動すると……。




「あ……う……ん」

 そこは路地裏であるからか、やや暗くなっており、男とお嬢さんは互いを求めるかのように激しいキスをかわしていた。向きを変え、形を変え、今まで会えなかった分を取り戻すかのように激しく情熱的なキスをかわす。男からの激しい愛情行為が終わると今度はお嬢さんの番といわんばかりにお嬢さんが男に抱きついた。

 そして愛の言葉を囁くと二人して笑った。男はお嬢さんの柔らかそうな頬をつつく。お嬢さんはお返しとばかりに

 ポカ!

 そう、ポカっとばかりに頭にゲンコツが飛んできた。イタイ……。

「……もう、行くぞ。仕事中にこんなもん見ているんじゃない」

「いってー、隊長。今だって仕事中じゃないですかぁ~」

 ボクのそんな言葉をあっさり無視してズルズルと引っ張りはじめる隊長……というか、そんなに強く引っ張ると服が伸びます。

「わ、わかりましたから……んで、尾行は終了ですか?」

 あ~あ、服がちょっとだけ伸びちゃった……尾行任務だから上着は自前なんだよなぁ……。

「……仕事でもあんな……のを見るもんじゅあない」

 やや顔が赤いような気がする……隊長ってヒゲモジャだから別に顔を赤くしてもかわいくともかっこよくもないんだけどなぁ。ん、もしかしたらけしからんと怒ってるとか?

ポカ!

「いて! な、なにするんですか隊長!」

「……なんか変なコト考えただろう……それはともかく、さすがにスパイとかではないと思うが……ホテルの方に行くぞ」

「へ? でも男の方は数日泊まっていたそうですけど、怪しい所はなかったんでしょ?」

「……念のためだ。どうみてもお嬢さんと使用人の道外れた恋とか、どっかの女優と付き人とか……そういう逃避行な気もするが……念のためな」

 隊長も結局同じ結論じゃんとも思ったが……まぁ、念のためという事がある。


/*/


 お客様がお出かけになられた後、一時間もたたない内にその人達が現れた。その人達は男二人連れであり、さらにこのホテルに来るにはなんともふさわしくない格好であった。なおかつ親子にしては顔が似てないし違和感バリバリであった。

「いらっしゃいませ」

 そんな思考は頭の中でシャットダウン。いつものようにお出迎えをする。と同時に年を取っている方もといお髭がダンディなお客様の方が手帳を私の目の前に掲げてきた。それは数日前にも見た事のあるものであった。国の特殊部隊の手帳である。

「ああ、これはお仕事ご苦労様です」

 あのお客様の件か……女性の方と一緒に出かけられたのをおそらくキャッチしたのだろう。

「すまんが、以前協力頂いた506号室の客の部屋を開けてもらいたい」

 いくら国の任務だろうとはいえ、そんな事に協力なんどしたくねぇよへへん……などと答えたら捕まるんだろうなぁなどと思考しつつも顔に出さずににこやかに答える。

「はい、かしこまりました。では私がご案内します。一般のお客様の目もありますのでこちらからどうぞ」

 同僚に目で訴えつつも私は二人をエレベータのある方ではなく、階段のある方へと案内した。

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 相棒とともに歩いていく秘密部隊な二人組を見つつも俺は入口の方へと目を向けた。

「……らしいってゆうかなんというか」

 相棒は世界一のホテルマンを目指しているらしく、お客様へのもてなしには最大限の努力を惜しまず、そして最高の気持ちで帰って行ってもらおうと思っている所がある。実際その理念は納得できるし、尊敬もできるが……。

 国よりもお客様を優先するのはなぁ……まぁ、あのお客さんは別に危ないカンジでもなんでもなかったし、あの雰囲気はカップルだと思うが……わざわざ遠回りして案内した事がバレたら怒られるだけじゃすまないと思うぞ、相棒……。

「第一、そんな都合よく帰って……きたね、こりゃ」

 入口を見ていた俺の視界に入ってきたのは506号室のお客さんであった。

「おかえりなさいませ」

 そう言いつつもどう部屋に誘導するかなぁ……というか、さっさとエレベータに乗ってくれると幸いなのだがなぁ……と思っていると二人はとくに寄り道することもなくエレベータへと向かって行った。


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 こんな高級高層ホテルの階段をひたすら上がっていくってのはどうなんだろうなぁ……などと思いつつもホテルマンの後をついてゆく。

「すいません。わけありのお客様もいらっしゃると思うので……」

「わけありってどんなお客様ですか?」

ポカ!

 反射的に答えたボクの頭を叩く隊長を涙目で睨むとホテルマンが立ち止まりナプキンを取り出した。

「だ、大丈夫ですか?」

「あい、ありがとうございます」

 涙がボロボロ流れるとかそんな大げさというか別に涙目であって泣いてはいないのだが、ナプキンを出してくれた気持ちにちょっと嬉しくなった。

「わけありというのは……その、愛人とか、愛の逃避行とか、そういう事もありますので……」

 そしてやや言いづらそうに言葉をつなげた。

「それに……大変失礼でありますが、お客様の格好は当ホテル向きとは……」

 そう言ってホテルマンはジャージ姿のボクを見た。

「あー、そうですよねぇ」

 一応言っておくと町中の任務だったからジャージ姿であったというわけで、別にパジャマ代わりに着ていたジャージそのままでお仕事しているとかそういうわけではない。

 ちゃんとその場に合わせた格好をするのは当たり前なわけで、それこそこういったホテルに調査しに行くことが決まっていれば……まぁ、それなりというかなんか用意してきたハズである。

「……その、すいません」

 雰囲気を察したのか、それともそれ以外の何かの理由があるのかどうかはわからないが、ホテルマンがあやまってきた。しかし、彼は職務を全うしているわけである。

「あ、いえ、別にあやまることはないですよ。こちらこそ気がつかなくてすいません」

 なので、こう、なんとなくこっちもあやまったりするわけで……。

「……すまないが、先を急いでもらえないかね?」

 そんなあやまりあう二人を無視というか、置いておいて隊長が先を急ぐようにとホテルマンに指示する。まぁ、お仕事というか、カップルが帰ってくる前に部屋に潜入できなければいけないわけで……。
というかあんなところでいちゃいちゃしてるんなら特に問題なく先に潜入調査できるんじゃないかなぁ……。

「わかりました。それでは先を急ぎます」

 そう言うとホテルマンはゆったりと歩きだした。ホテルマンは館内を走っちゃいけませんとかそんな業務内容でもあるのかなぁ……などと思いつつも先を急ぐ。


 しばらく歩むと506号室の部屋が見つかった……が、その部屋の扉は堅く厳重に閉まっている事もなく開けはなれており、その部屋の前には男と女がいた。そして、男と女は軽くキスしあうと部屋の中へと入っていった。

「お帰りになられていたようですね」

 そんなホテルマンは先を先行していたので表情は見えない。それにしてもセオリー通りに考えるとやっぱりドアの前で聞き耳をたてるんだろうなぁ。

 ちなみに聞き耳とかそういった特殊技能をボクは持っている。具体的には忍び足、聞き耳、鍵開けの泥棒三点セットである、もし、ボクが泥棒稼業に入っていたのならば大出世間違いなしであろうという太鼓判を押されるほどの腕である。

 というか、泥棒の大出世ってなんだろうか? 

大泥棒? 

なんともしまらない名称である。これが怪盗とかならまだかっこよさそうだが、まぁ、それはともかく……。

「やっぱり盗聴ですかね?」

 そう、盗聴である。カップルを盗聴するって事は場合によってはそういうというか、なんというかそういうわけで……。

ポカポカ!

「いって……たいちょぉぅ~」

 いつもよりも頭の叩き方に勢いが……というか、なんか二回叩いてない?

「……撤収するぞ」

「え?」

 隊長の言葉に本当にこの人は隊長か!? とばかりに驚いた。

なにせ隊長といえば「任務は最後の最後までが任務だ」とか「任務中は最後の最後まで疑え」とか「任務中のおやつは3にゃんにゃんまでだ」とか隊長語録任務編には載っている……というか、最後のはあんまり関係ない気もするが……。


「ご協力、ありがとうございました」
「あ、はい、ご苦労様でした」

 隊長はホテルマンへ挨拶を行うとすぐさま撤収を開始した。もちろん部下のボクは隊長を追いかける。

「あの、隊長」

 ホテルマンが見えなくなったあたりで隊長に声をかけた。

「……わかっている。いつもと違うのが気になったんだろう」
 隊長はそう言うと振り返った。なんとも嫌いな納豆を前にしたように苦そうな顔をしている。

「あの男女はカップルとしか見えなかった。そして私たちは任務とはいえ、デバガメのような行為をしてしまった……それが理由だ。以上」

 しかし、普段の隊長ならそれだけで撤収はしないだろう……そんなボクの顔を見て話を続ける。

「……協力者……この場合、ホテルマンの彼だが、彼はプロであった。そんな彼に敬意を示して今回は引き下がった……」

 確かに彼はホテルマンであった。結局このホテルにお譲さんがやってきて男と一緒に出た後も特に国に報告しなかったという事。あと、エレベータでなく階段で部屋へ向かったのも格好という理由をつけていたが今考えると時間稼ぎにも思える。

 しかし、隊長もプロである。そんな理由で任務を中断するとは思えない……。
まぁ、あのカップルは本当にカップルだったようであるし、スパイにしてはこけそうになったりとか挙動不審で目立ったりとそれっぽくない。


「……」

「……」

 隊長はしばらく無言を貫いたが、同じく無言のボクに観念したか、溜息をついた。

「今回に関しては私情が入ってしまった……それが理由だ」
 隊長はそう言うとホテルの階段を下ろうとしたが、もちろんそんな理由では意味がわからない。

「隊長、もう少しちゃんと理由を」

「……」

 隊長は再びこちらを振り向いた。今度は苦そうな顔でなく、任務中の顔でもなく晩御飯の後にこっそり好物の羊羹を食べていたのを見られた時のような顔をしていた。

「似てたんでな……」
「もう少し具体的にお願いします」

「……」

 隊長は溜息をついた。

「ターゲットのお嬢さんの方が娘に似ていたのだよ……」

 そう隊長といえば、娘ラブな人である。なんでも隊長は酒が入ると娘の話しかしない困ったちゃんである。
しかし、写真を見た事はあるが別に似てたわけでは……。そんなボクの顔になんともいえない顔で隊長は答えた。


「なんというか、歩き方とかこけそうになったりした所がというか、雰囲気が似てたんでな……娘の恋人を疑って付きまとっているようでどうにも落ち着かんかった……」

 告白してすっきりしたのか、隊長はそこまでいうと普段通りの顔になった。

「ということで、だ。今回に関しては私の判断は正常ではないといえるだろう……任務続行するべきかどうか……の判断はおまえに任せる……」


 隊長は基本としては任務に私情を挟まない人である。今回は私情を挟んでしまったという例外であろう。


「けど、隊長。ここで続行とかになると……娘さんに似ている人のトンデモナイ場面を聞く事になるかもしれませんよ?」

 ものすごくマズイものを食べたかのような顔をする隊長。きっと納豆とレバーと牡蠣とピーマンと唐辛子、ホウレン草にグリンピースに山芋を全部一緒に食べる事になったらこんな顔するのであろう……というか、隊長、嫌いな食べ物多いネ。


「……それは……だなぁ……」

 何にも言えなくなった隊長。なんというか、こういう所はある意味この人の良い所だろう……。


「さ、今日の任務は終わりますか」
「……いいのか?」

「ボクも同じ結論ですから……それに、人の恋路を邪魔して馬に蹴られて死にたくはないですしね」



/*/




おまけ くーにゃのにゃんこ日記


 あたいはねこである。なんでもにんげんがいうにはあめしょうというしゅるいらしい。

 でもそんなのはあんまりきにしない

 今日はあたいのどうきょにんはおでかけちゅうだった。

 どうきょにんのなまえはやがみそういちろうとやがみときお

 そういちろうのほうはあちきのたべものをよういしてくれるひと

 ときおのほうはあたいのふぁん。いつもわたしをかんげきのめでみてくるひと

 今日はそういちろうがおでかけした。ときおもこっそりとおいかけていった

 あたいはいっぴきでおるすばん。でもあわてない

 あたい……もあきたのであたし あたしはあわてない

 いつもどおりにかあてんをやぶってあそんで いつもどおりにぼうるあそびをする

 ゆうがたになり よるになったころにそういちろうとときおがかえってきた

「ただいまーくーにゃんお土産あるよー」

 ときおがにこにことわらいながらふくろをとりだした

「にぼしとかツナ缶とか、あとお刺身もあるんだよー」

 にゃむにゃむ ときおとそういちろうはりっぱにおつかいにいってきたようだ

 にゃむにゃむよくやったとにゃーっとなく どうきょにんはふたりでわらった

 きょうもどうきょにんはなかよしこよし

 ときおとそういちろうはふたりでめをあわせた

「くーにゃの今日の晩御飯はお刺身ですよー」

「今日は留守番ご苦労だったな」

 そういちろうはあたしをなでてまっさぁじ ときおはばんごはんのようい

 あたしはきょうもなごやかにすごしている。

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