宰相府アイドレス緊急コンペティション 高機動箒の開発設定文 銀内 ユウ@鍋の国

L: 高機動箒の開発 = {
 t:名称 = 高機動箒の開発(イベント)
 t:要点 = 妙な伸縮(誤植ではない),曲がった,箒
 t:周辺環境 = 空





 高機動箒「グレートカイゼル」


 箒があれば……きっと空を飛べるはずさ






 レムーリアの戦闘が近づいている……大決戦だ!


 そんなこんなで宰相府の研究施設ではクエスカイゼス、シャクティの為の強化武器の開発が提案された。

「クエスですよクエス! やっぱり強化用の飛行ブースターなんかどうですか? それで空飛んだり相手にぶつけたりするんですよ!!」

「いやいや、クエスカイゼスとシャクテイを合体させるパーツなんかどうですか? 単体でも飛行機形態で戦えるんです、合体したらクエスシャクカイザーなんてどうです?」

 などという熱き魂を語る男達がいたが、秘書官の鶴の一声で開発されるのはクエスカイゼスとシャクティのサポートをする高機動型兵器に決定された。

 今回の開発はレムーリアでの戦闘に向けての開発である。その為、レムーリアに相応しい形状が再び考えられた。

「ファンタジーなら伝説の武器なんかどうですか? それを使うとクラスチェンジするんですよ。クエスカイゼスはクエスカイザー、シャクティはハイシャクテイで」

「いやいや。それだと高機動兵器じゃないでしょ? ここはサポートメカと合体ですよ」

 などとまだ会議している男達に秘書官の鶴の一声再び。開発の運命(イグドラシル)的に高機動箒の開発を行う事が決定されたのである。

 サポートな箒でファンタジーといえば空飛ぶ箒である。空飛ぶ箒といえどもクエスカイゼスやシャクティを乗せる箒を開発するというのはなかなかに難しい。クエスカイゼスはまだ簡単かもしれない。しかし、シャクティが乗る箒というのは大変難しいのである。シャクティが乗るのが難しい理由はそう……








 シュクティには足がないのである!!



 いや、正確には足はある……のかもしれない。しかし、開発部に送られてきたシャクティのデータに付随していた写真では足部分は見えず、稼働映像では空を飛んでいた。しかもシャクティ開発に携わった人間はたまたまいなかったということ、今回の開発期間が短かったという様々な要因から、高機動箒の要求スペックに「足がなくても使用できる」という項目が追加された。これが今後の宰相府にとって吉と出るか凶と出るかはまったくの不明である。

 高機動箒の開発において、科学と魔法の融合、つまりはTLO的問題を気にしないという事で開発が行われた。というのも乗り手であるクエスカイゼスなどが既にTLOまっさかりなわけで、箒を使う時はTLO兵器を使う時なのである。その為、箒は宰相府の開発の力が注ぎ込まれたのであった。

「だから、三段変形する箒がいいと思うんですよ、ロボット形態と箒形態と銃形態なんかどうですか? クエスだと重力圧縮弾、シャクティだとアイスジャベリンシュュュュート! とかいう必殺技なんかが使えるんですよ」

「いやいや、追加武器なら『呼んだら飛んでくる』ですよ。箒をクエスとシャクティが一緒に持って結婚式の入刀のように相手にぶちかますんです。あ、如意箒とかもいいかもしれませんねどんなケーキで真っ二つですよ」

 そう、一部の熱き魂(?)を持った開発陣の間違った方向性はともかくとして、真面目に箒開発は行われた。

 まず、箒はクエスカイゼスとシャクティの二つの機体での運用が求められた。先に前記した足問題もそうであるが、クエスカイゼスの剣撃戦闘、シャクティの詠唱戦闘などの戦闘においても箒の上で戦闘ができるようにと考えられたのである。

そもそも箒の出番がある時は撤退を考えない戦闘である、つまりは決戦用の兵器と考えられる。そんな時、攻撃のたびに箒を降りたのでは本末転倒である。その為の工夫に魔法科学が扱われた。

 まず、箒に機体とのリンクができるように認証システムを搭載した。この認証システムは箒と機体のコクピット部分に取り付けた端末機の間で情報を交換しあい、搭乗者の動きをトレースし、その場その場にふさわしい箒の行動を自動で行うようにプログラムが組まれたのである。また、レムーリアにおいて機械が動かないという事も踏まえた上で、出撃の編成が決まった後にシャクティ、クエスカイゼスの乗り手が箒と仮契約を行う事も決定された。この契約は箒の疑似精霊と行われ、機械が動かない時はこの擬似精霊が箒の管理を行い、反対に魔法的なものが動かない時は箒にいる電子妖精が箒の管理を行うことになった。

 また、さきほどの足問題から、箒に乗るのはまたいで乗る方法や上に乗っかる方法など様々な方法が考えられた。乗った時の機体の不安定さをカバーする為に箒には工夫が仕掛けられた。

 ひとつは魔術、それは乗り手であるクエスカイゼス、シャクティが箒に乗る意思を見せた時に現れる不可視の糸。糸は機体にからみつき機体と箒を固定させ、詠唱しようが剣で攻撃しようが見事に固定してくれるという。しかもあくまで見えない糸なので見た目にはとてもカッコイイ。

 ひとつは科学、クエスカイゼスの重力制御で出される特定の斥力場に反応しカイゼスドッキング装置が作動。作動することによりクエスカイゼスと箒は交互に干渉しあい、一定の距離で固定され、箒の上に乗っていても干渉波により振り落とされないようになっている。なお、シャクティはどの世界でも活動できるというわけではないので糸でカバーするのみとなっているが、クエスカイゼスに関してはいずれの時でも乗れるように二つの固定の仕方がある。

 箒の推進力も魔法科学総合エンジンと精霊回路が含まれており、その力で箒は空を飛ぶ事ができる。そして高機動能力を持った箒が完成した。

しかし、この箒にはある秘密があった。それは「箒」というカテゴリーには収まらないという事である。

 そもそも、箒に乗りつつ戦闘を行うという事を想定した場合、「箒」であることが邪魔になる事がある。例えば敵の攻撃を受けた時、攻撃した時、反動に箒が揺れると乗っている機体のバランスが崩れる。機体と箒を固定している分不利になるのは確定といえよう。しかし、こういった事に対処するために箒は「変形」するのである。

衝撃を抑える為に箒の棒部分がゴムのように伸縮して衝撃を殺したり、箒の毛の部分がまるで壊れた筆のように拡散し衝撃を毛部分から逃がしたりする。しかし、箒の棒部分が伸縮しても固定してあるからか、機体のバランスは崩れず、すぐに戻るという。しかも妙な伸縮だけではなく、足場を作るためと称して箒が折れ曲がり、そこから箒を蹴って機体が突撃することも可能である。他にも無駄に変形というか伸縮したり曲がったりする機能がついており、パイロットが把握して使いこなした場合は未知数の力を発揮するという。

「やっぱりサポートメカは変形しないといけないですよね♪」

 などという開発者の熱き魂が影響されたかどうかはさだかではないが……少し無駄な変形もあるのは確かである。

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